遠隔交流授業は「それぞれが事前に作成したプログラミングの相互プレゼン&デモ」と「Pepperを遠隔操作できるアプリ:Pepper Viewを利用したおすすめスポット見学」の2部構成で実施されました。相互プレゼン&デモでは、それぞれの教室に電子黒板を用意し、タブレットで動画撮影した相手方の教室全体を投影することで、双方常に顔を合わせられる状態を実現し一体感を演出。音声については、マイクスピーカーをつないだスマートフォンの通話機能を利用するなど、身近なデバイスを活用して準備を進めました。ところが、既存のマイクスピーカーは広い教室で使用するには力不足であることが判明。教室の隅々まで、確実に音声を拾い、高品質で十分な音量の音声を届けることが可能なマイクスピーカーが必要になりました。
そこで白羽の矢が立てられたのが、ユニファイドコミュニケーション マイクスピーカーシステム「YVC-1000」でした。南阿蘇村の小学校にサポートで入っていた地元の音響サービス業者から「こういうケースにはYVC-1000が向いている」と推薦されたこともポイントになり、ヤマハから無償貸与を受けたYVC-1000を双方の教室に設置することに。
必要なシステムの構築・運用について、ソフトバンクグループのスタッフが現地に入り 全面協力する中、YVC-1000は接続(スマートフォンをかざすだけでBluetooth接続可能)やセッティングに手間がかからず、音声品質についても、拡張マイクを1台ずつ追加接続することで、聴き取りやすく臨場感あふれる音声をそれぞれの教室で実現。遠隔交流授業のスムーズな運営に貢献しました。
まだ震災の爪痕が残る地域の両校がお互いに理解を深め、明るい未来に向けてエールを送りあうことができたら…との思いから今回の交流授業を提案させていただきました。幸い、校長先生同士ご面識があり、教育委員会や保護者の皆さまのご理解も得られ、実現に至りました。私達スタッフも現場に入り交流授業の運営面をサポートしましたが、お互いの教室の映像に目を輝かせ、一人ひとりの声に反応して盛り上がる児童を見て大きな可能性を感じました。ビジネス向けと思われがちなマイクスピーカーも、使い方によっては教育現場にも対応できるポテンシャルがあると実感しました。Pepperは英語も対応しているので、チャンスがあれば国境を越えた遠隔授業もやってみたいですね。
(2018年03月29日 掲載)
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