庁内外とのさまざまな会議が日々おこなわれる日出町では、職員がICレコーダーで録音した会議内容を聞き直して議事録を作成していましたが、そのための作業負担が大きく本来の業務を圧迫していました。また、ICレコーダーのマイク性能もあり、録音内容が聞き取りにくく、議事録の正確性という点でも課題を抱えていました。膨大な議事録作成業務を効率化し本来あるべき住民サービス向上を目指すために、議事録作成システム導入の検討を開始した日出町。デモ環境での長期トライアルを実施するにあたり、ベンダーから強く推奨されたのがマイクスピーカーシステム YVC-1000でした。音声認識技術を搭載し録音データをテキスト変換する議事録作成ソフトですが、テキスト変換の精度(正確性)は録音状態に大きく左右されます。いかにノイズを抑えて、マイクから遠い人物の音声もクリアに記録できるか、マイクの性能がシビアに問われるためです。ベンダーではそれまでの実績から、議事録作成ソフトと組み合わせにおいてYVC-1000の優れたマイク性能を高く評価。議事録作成ソフトの収音マイクに採用することを推奨していました。
長期に及ぶトライアルにて、他社製品を含め複数のマイクを試した結果、2021年3月、ベンダーが推奨する「YVC-1000」を議事録作成ソフトと組み合わせて導入することにした日出町。当時、コロナ禍対策として急速に拡大していたWeb会議(オンライン会議)ニーズに対応するため、3台を追加し、計4台の導入が決まりました。議事録作成ソフトが採用するテキスト変換技術はまだ発展途上ということもあり、一字一句間違いのないテキスト変換は難しく、必ず、変換されたテキストを人がチェックして修正するという作業が残ります。YVC-1000を収音マイクに採用することでクリアな音声が確保され、テキスト変換の精度(正確性)が向上。最終的にテキスト変換後の人による修正工数削減につながりました。議事録作成ソフト+YVC-1000の組み合わせにより、従来、翌日以降の仕上がりが通常であったのが、午前中開催された会議の議事録がその日のうちに共有されるようになりました。
YVC-1000導入による効果は議事録作成の効率化だけではなく、コロナ禍で急増したWeb会議の音声品質向上にも貢献しています。コロナ禍でのWeb会議では、換気のため窓やドアを全開にするケースが多く、外からの騒音が会話の邪魔をする懸念がありますが、YVC-1000の優れたマイク性能や高出力のスピーカーによって、自拠点/通話先ともにクリアな音声を実現。利用者の間でも聞き取りやすいと好評です。コロナ禍での会議という点では、YVC-1000と併せて導入したオプションの拡張マイク YVC-MIC1000EXも大いに役割を発揮しています。YVC-1000本体に最大5つの拡張マイクをデイジーチェーン接続することで、参加者同士のディスタンスを最大限に確保しつつ、全員の声をしっかり収音することができます。
議事録作成の効率化で住民サービスのレベルアップを目指す
日出町 財政課 情報化推進係 主任 上野 達雄 様
先頃国からDX推進計画の手順書が出てきて、日出町もその実現に向けて動き出したところです。最初は議会として紙の業務のムダを排除すべくペーパーレスに取り組みましたが、その後のコロナ禍でテレワークを進めるうえでもペーパーレス化は不可避です。その意味で、オンライン会議も含めてすべてはつながっていて、デジタル化による業務効率の向上という同じゴールを目指していると思います。今回、議事録作成ソフト+YVC-1000を導入することによって、膨大な数に及ぶ会議の議事録作成の負担を大幅に軽減し、スピードアップと正確性向上を図ることができました。業務効率化の成果を住民サービスのレベルアップにつなげていきたいですね。
(2021年10月14日 掲載)
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