2015年、那須塩原市は「平成27年 関東東北豪雨」で土砂災害が生じ、国道の通行止めや民家全壊などの被害に見舞われました。当時電話は通じたものの、1対1の音声通話では情報の伝達に不便を感じました。後日の振り返りで、被害状況の迅速な伝達と共有が課題に挙がり、解消策の1つとしてWeb会議システムの導入が決まりました。Web会議には市庁舎や支所に加え、災害現場からも参加できることを要件とし、YVC-1000(スピーカーフォン)とYVC-MIC1000EX(マイク)が候補にあがりました。
自然災害などの緊急時には市庁舎と支所に関係者が集まり、現場からの情報を収集して判断を下します。各拠点の参加人数は最大で20名となるため、人数に対して十分な集音範囲を確保しなければなりません。デモ機で実機検証した結果、それらの要件をすべて満たし、かつ高品質な音声通話や持ち運びができる点、そして、ヤマハという会社の信頼度の高さから、YVC-1000とYVC-MIC1000EXが選定されました。
Web会議システム導入のきっかけは災害対策でしたが、那須塩原市は平時の情報共有促進にも役立てています。Webカメラを接続したパソコンとYVC-1000がネットワークで繋がれば、どこでもWeb会議が開催できます。例えば、本庁舎と各支所でWeb会議システムを利用すれば、職員の移動時間が削減され、その分時間を有効に活用できます。また、YVC-1000は音響調整やボリューム調整もシンプルでわかりやすく、誰でも簡単に操作が可能です。
これからはWeb会議システムの頻度を高め、ルール作りをしていきたい。
那須塩原市役所企画部 シティプロモーション課 情報管理係長:波多腰 治様
これまでWeb会議システムがなかったため、まだ市役所内に使用に関するルールはありません。どの会議で使うか、どのようなマイク操作をすれば話を円滑に進められるかなどの作法的なルールです。機器の接続や操作はシンプルなので誰でも問題なく扱えると思います。まだ導入して間もないですが、早速支所との合同会議や台風接近にともなう情報収集でWeb会議を開催しました。問題なく円滑に情報共有ができて安心しました。
災害現場から災害対策本部へ、直接状況を伝えられるように。
那須塩原市役所企画部 シティプロモーション課 情報管理係 主事:印南 清四郎様
関東東北豪雨では実際の災害現場にいましたが、集中豪雨で危険な状況を動画で直接災害対策本部に伝えたいと思いました。現場の状況が十分に伝わらず、避難に関する判断などが遅れれば人命にも関わります。災害現場の状況を映像とクリアな音質で、災害対策本部と共有できるシステムを導入できたので、万が一の時にも活躍してくれると期待しています。
(2018 年01 月22 日 掲載)
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